1 ![]() プランタンでの人形展も無事に終わり、(いらしてくださった方、ほんとうに有難うございました。)ちょっと近所の公園に行ってみた。 展覧会の前に見た時は、まだ蕾をつけていた梅の木も満開になっていた。バラのような華やかさもなく、なんだか満開という言葉も似合わない、つましく咲く梅の花になぜか心が惹かれる。幹に力をたくわえ、枝先からポツリ、ポツリとつぶやくように咲いている。少し冷たい風を頬に感じた瞬間、薄紅色の花びらが舞った。 春の訪れを感じるもののひとつに、エコール・ド・シモン人形展がある。かつて勉強していた四谷シモン人形学校の展覧会で、毎年3月に開かれる。今年で27回目になる。四谷シモンとその生徒が出品する。私も入学した頃からほぼ毎年出品している。今、そのための人形を制作中だ。関節のボールとお皿を作って、足の上に胴体と頭を積み上げてみたところ、ゴムを通してなくてもグラグラしないで立っていられるか、確認中だ。完成まではもうひとがんばり。展覧会がくるとやっと春が来た気分になれる。 『第27回 エコール・ド・シモン人形展』3月13日(木)〜3月25(火)10:00~18:30 (最終日のみ18:00) 新宿・紀伊国屋書店4F「紀伊国屋画廊」 今回は、何年か前に作って木の色に渋さが出てきた人形と新作との2体出品する予定です。 ![]() ▲
by hirokodoll
| 2008-02-29 19:30
| 人形の制作
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![]() 今日からプランタンでの人形展が始まった。以前もプランタンの人形展でご一緒したことのある方、アンティークドールショップから出店されている方、韓国の創作人形作家の方も参加されている。限られたスペースではあるけれど賑やかだ。 20年前に四谷シモン人形学校で一緒だったAKIKO OGATAさんもバックで参加されていた。バックを作っていらっしやるとはお聞きしていたけれど見るのは初めてだった。20年以上前から独学で作っていらっしやるとのこと。オブジェのようなキュートで美しい形のバックに驚いてしまった。顔はないけれど、素敵な女性の顔のイメージが膨らんでくる。このバックは持って歩く、というのではなく、連れて歩くという感じになるなるのだろうか。なにかしっかりと心をとらえ、一度見たら忘れられないバックだ。羨ましいシルエットでもある。新鮮な作品を見られてとても良い刺激になった。ご本人とも懐かしくお会いできて嬉しかった。 ![]() 左はAKIKO OGATAさんのバック、右は石橋まり子さんの人形。お二人とも四谷シモン人形学校で一緒でした。 ▲
by hirokodoll
| 2008-02-19 22:50
| 人形の展覧会
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![]() 来週の火曜日、19日から始まる、プランタン銀座での人形展に木彫りの人形を5体出品します。お時間がございましたら、是非お立ち寄りください。 会期中、前期と後期に分かれています。私は前期の2月19日(火)〜2月23日(土)に出品します。なお19日(火)はデパートの棚卸しのため13:00開店です。 <出展作家> 『プランタン銀座』イベント&フェア・スケジュール<アート>のページ ![]() ▲
by hirokodoll
| 2008-02-12 22:02
| 人形の展覧会
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![]() まだ道のはしに、昨日の雪が残っていたけれど、お日様に誘われて久しぶりに、お気に入りの手芸材料のお店に行った。 表参道の駅から新しくできたビルを眺めながら原宿の方へ歩いた。この並びに、目的のお店『ラ・ドログリー』がある。フランスの深みのある色あいのリボンや、おしゃれなボタン、人形の靴紐に使う革の細い紐が置いてある。革の質がいいから、結んだ時の形がひと味違う。 他のお店に気をとられて見すごしてしまったのか、ある、と思っていたこのへん、に、どうも見あたらない。少し戻って行ったり来たりしたが、やっぱりない。ああ、こんなに新しいビルができているのだから、なくなってしまったんだ。ブランド物のお店が増えている中で、こまごましたものは、やっていけないんだ。とてもがっかりした。気をとり直しつつ、次の目的のお店『メルスリー』に向かった。 ここは渋谷と原宿のちょうど真ん中くらいで、近くには「桑沢デザイン学校」もあるせいか主張のはっきりした洋服屋さんが多い。少し登り坂になっている道を、こんなにきつい傾斜だったか、と息が切れそうになりながら上がっていくと、曲がり角にいつもの看板が出ていたので、ほっとした。路地から三軒めのレンガ作りの建物の名前が『オ・タン・ジャディス』、そこの一階が『メルスリー』だ。リボンやレース、ボタン、ビーズ、生地などが置いてある。リボンは細いワイヤーが入っているのもあって、きれいな形が作れるので、人形の帽子に時々使っている。生地もセンスのいいものを選んで置いてある。輸入物でもアンティークではないので、哀しくなるほどの値段ではないのが嬉しい。柔らかい照明の下、ゆったりとしたジャズのボーカルなどのBGMが流れ下の半地下にあるクレープ屋さんからは甘い香りが漂ってくる。駅からけっこう離れているのにお客さんがとぎれないのもわかるような気がする。 帰ってから、見つけられなかった『ラ・ドログリー』を調べてみると、もとの場所から5分くらいのところに移転しているのがわかった。なくなってなくて、ほんとうによかった。また、近いうちに行ってみたい。 ![]() ▲
by hirokodoll
| 2008-02-08 18:13
| 人形の素材
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![]() ![]() 新宿駅西口を出て歩きだすとすぐ、頭のてっぺんから叩きつけるような、冷たいビル風が吹いてきた。ひときわ目立つ建設中の東京モード学園コクーンタワーの斜め向かいにある損保ジャパン東郷青児美術館でやっている『小杉小二郎展』に行ってきた。 美術館のある42階から窓の外へ目をやると空がぐんと近づいていた。会場に入ると、落ち着いた照明の中に、絵がしっとりと浮かび上がって見えた。40年近くフランスに住んでいる小杉小二郎の絵は、画廊で時々何枚か見たり、本で見たりすることはあったが、こんなふうに、囲まれて見るという機会は初めてだった。やっと会えた喜びをじっくり確かめるように絵の前に立った。 小さなアンティークドールや、素朴な絵が描いてあるお皿をモチーフにした一枚の絵は、まるで大切にしまっておいた想い出の品を、そっと手にとり、眺め愛おしむように描かれていた。また、いくつかのビンをモチーフにしている絵は、透き通るようなハーモニーを奏でているかのようだった。港や船、飛行機の絵は何かの物語の断片のようであり、その話の続きのページをめくりたくなるような気持ちになった。どの絵も、とろけるような、薄明かりの中で響きあう色と形。まるで春の黄昏が、ゆっくりと暮れていく瞬間がスローモションにえがかれているかのようだ。いつの間にか夢見ごこちになってくる。この絵から漂う余韻はいったいなんなのだろう、緻密に計算されつくしたえがかれた物と余白のバランスによるものなのか、風景の中に小さく鮮明ではなくえがかれた人物の表情に何か秘密が隠されているのだろうか、 でも、それを探るのはなんだか、野暮に思えてくる。春の黄昏が、夜に包まれていく時間を惜しむように、じっとその絵をみつめていたくなる。そして、無性にその絵との別れが名残り惜しくなってきた。 会場には絵のモチーフに使われた素敵な陶器や人形なども展示してあります。 ![]() ![]() 『小杉小二郎展』 2月17日(日)まで <ノルマンディーの船着場、2005年> ▲
by hirokodoll
| 2008-02-01 17:07
| 観た展覧会
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