六月から作っていた35㎝の人形が完成した。子供の柔らかい肌のかんじや温かさがだしたかったので、できるだけすべすべに磨いた。磨くのはそれほど力を使わないわりには、いつの間にか夢中になって長い時間作業してしまうので、かなり手に負担が残って油断をすると危ない。何度かはっとしながらこのくらいか、と思えるところまですすめた。
水彩で顔を描いて体をつないで、ちゃんと一人で立てるかを確認する。立てた時がいつもほっとする瞬間だ。
まだ色白の人形を眺めながら、だんだんと木の色が灼けて少しづつたくましい子供の雰囲気になってくるのを想像してみる。