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仕上げ

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夕方、家の近くの道で、大輪の椿の花に足が止まった。薄いピンクの花びらがポワッと浮き上がり、ゆるんできた空気の中で、のんびり咲いているように見えた。

制作中の小さな人形がほぼ完成した。細かく彫りすぎないうちに、顔を薄めに描いて、体をつないでみた。全体の様子を見ながら、髪を描き足したり目を描いたりしている。完成に近くなると、どうしても細かいところに気持ちがいってしまう。全体の印象を大切にしなくては、と、入りこんでしまう気持ちを時々ひき離すようにしている。でも、そのタイミングがなんとも難しい。

完成する時には、嬉しくほっとする気持ちと一緒に、なぜかほんの少しだけ名残りおしいような、寂しさが漂う。

エコール・ド・シモン展には、この18㎝の人形と昨年12月の個展のDMの52㎝の革を張った人形を出品する予定です。

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by hirokodoll | 2010-03-05 17:04 | 人形の制作 | Comments(2)
Commented by oldlens at 2010-03-05 22:47
完成したのですね。
表情も素敵ですし、何とも言われぬ雰囲気です。
絵画のようとも感じられるのは、削った肌の風合いでしょうか。
とても優しく目に映ります。
Commented by hirokodoll at 2010-03-06 23:56
顔のイメージにあった質感を探しながら作っています。艶のあるところや、ガサッとしたところを生かしたいと、思っています。
全体がきちんと、まとまりすぎないように心がけています。

”朝散歩’の写真、ちょっと眠たげな感じが、すごくいいですね。
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