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木の性質

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ここのところ、住宅街を歩いていると、真っ赤に色ずいた木をよく見かける。道の端に、吹き寄せられた葉も赤く重なっている。冬の静かな眠りにつく前に、いっとき賑やかに、通り過ぎる人の目を楽しませてくれている。

木のことで、以前から疑問に思っていることがあった。顔などに薄い色を塗った後、また磨いた時、いくらか木が柔らかくなっているように思えていたことだ。水けが乾いてから彫った時にも、刃のあたりが軽く感じられる。水をつけてから彫ると彫りやすくなるけれど、木が弱くならないか、と心配だった。

先日、久しぶりに、以前何度も一緒に作品を発表させていただいたことのある江戸指物の職人の方にお会いした。そのことを話してみると、たしかに水をつけると木は柔らかくなるそうだ。その方も堅い木口にくり抜くなどの大変な作業をしなくてはならないとき、雑巾などでサッと水をつけてから仕事をされることもあるということだ。

極端に濡らさなければ、水をつけても大丈夫だということがわかった。伝統の技術を充分に勉強されている方に聞けたので安心だ。

指先の細かくて堅いところや、木目が浮き上がってでこぼこがじゃまになるところなどに、細い筆で少しだけ水をつけて彫ったり磨いたりしてみている。

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"世田谷区駒沢通り、歩道橋の上から見えた富士山"


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by hirokodoll | 2008-11-28 17:42 | 人形の制作 | Comments(0)

冬の支度

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夕方、近くの公園に行くと、銀杏の葉が眩しいくらいに黄色く紅葉していた。歩いているうちに、淡いオレンジ色だった夕焼けは見たこともないような、桃色に変わっていった。西の空に集まっていくにつれ、さらに濃くなっていく。不思議な色の夕焼けを追いかけて少し離れた歩道橋まで急いで行った。上から見るとさっきの銀杏の木は、ほんのりと桃色に染まっていた。

ストライプのセーターの人形のパンツを作った。小さなパンツを縫うには、生地が厚ぼったいので、できるだけ省略して作った。人間のと同じように製図をして作ることもあるし、生地の厚さによって、簡単にすることもある。どこまで人間と同じにするかは生地と人形の雰囲気によって考えるようにしている。着た時のシルエットや、量感がなによりも大切。ウエストがモコモコしすぎていたり、パンツが重たく見えすぎないようにしたい。小さいものは縫うところがほんの2.3㎜違っているだけでも、大きく違いがでてしまう。作っている途中、何度もはかせてみる。

ウエスト部分には、ゴムは劣化する心配があるので使わないでダーツを前と後ろに入れてお尻の膨らみが出るようにした。

やっとパンツをはいて冬の支度がととのった。

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by hirokodoll | 2008-11-21 17:31 | 人形の服 | Comments(0)

生地選び

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朝晩はだいぶ冷えこんで、薄手のジャケットではもう寒い季節になってきた。春頃ストライプのセーターを編んだままパンツをはかせていない人形がなんだか寒そうで可哀想なので作ることにした。

生地は色や素材ごとに、だいたい分けて箱にしまってある。ツイードの綺麗な色が混じったのや、好きな手ざわりのや、温かそうなウールは見ているだけでも楽しい気分になってくる。

最初にパッと目に入ったキャラメル色の生地で作ろうかと思ったけれど、一応他のも合わせてみているうちにどんどん迷いだしてしまった。レンガ色の方がセーターとのコントラストがはっきりしていて存在感がでるかもしれない、モスグリーンも渋くて雰囲気があるし、やっぱりキヤラメル色の方が顔の表情が優しく見えてさりげないかんじかもしれない、などと。

そのうちに、他の服を着ていない人形のコーディネイトまで考えだして、生地と毛糸を並べて見ているうちに夕方になって暗くなり、色がよく判らなくなってきてしまった。あきらめが肝心、一晩眠ってから決めることにした。

朝、レンガ色にしようと思った。渋谷のマルナンに行き、また、迷いだすと大変なので生地は見ないで、ミシン糸と5㎜のスナップを買って帰ってきた。帰ってから見るとレンガ色は少しはっきりしすぎているように思えた。最終的に、はじめに気になった、キャラメル色のパンツを作ることにした。


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by hirokodoll | 2008-11-14 17:08 | 人形の素材 | Comments(0)

サンドペーパー

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いつも一番のりで咲く近所の山茶花は、今年もまた一番早かった。続いてよその山茶花も、ぽつりぽつりと咲きだした。緋色のや白と混じったのやいろいろあるけれど、山茶花はやっぱり白が好きだ。11月の澄んだ空気の中で白が冴え冴えとしている。なんとも言えない清潔感がある。

22㎝の小さな人形は、磨きながら彫り進めている。先日、今まで使ったことがない、空研ぎ紙やすり(空研ぎ研磨紙/三共理化学)というのを見つけた。使ってみると木口などの固くて時間がかかるところもとてもよく磨ける。荒めの80番でも普通の紙やすりについているツブツブが細かいので指先に当たって痛くなったりしない。折り曲げても破れない。なかなかいいのだけれど、うっかりするとあまりにもシャープに磨けすぎるので、繊細なニュアンスを出したいところまで磨きすぎてしまいそうだ。

サンドペーパーといえども、まずはその性質を手で覚えなくては使いこなせないものだというのを知った。固くて磨きにくいところにはそれを使い、丸みを出したかったりするところには、細かい形にもなじみやすい、布やすりを使ったり、場所によってうまく使いわけていきたい。

指に力の負担がかかるのが少しでも軽くできると嬉しい。

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by hirokodoll | 2008-11-07 17:02 | 人形の制作 | Comments(0)