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浅草橋問屋めぐり

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私は元来かなりの心配性だ。買い置きしておいた人形の靴紐を通すハトメがそろそろなくなってきたので、ずっと気になっていた。「ハンズ」ではもう扱わなくなっている。1か月くらい前、たまたまビスクドールを作っている方から浅草橋の「三洋商会」という問屋さんで売っているのを教えてもらった。ここのところ、不景気な話ばかり耳に入ってくるものだから、早々に出かけることにした。頭に浮かんだのは、おじいさんとおばあさんが、細々とやっている問屋さんで、長年やってきたけどいろいろ大変だから、今年いっぱいでもうお店も閉めようか、という図だった。

浅草橋の問屋街を7、8分歩き着いてみると、明るく見やすい店内にズラッとベルトのバックルやハトメなどの金具類の見本が並んでいた。お店のカウンターには4人くらいの店員さんがお客さんの応対に追われていた。暗くて狭く埃っぽいお店を想像していたから、そのギャップがおかしくて、金具の棚をしばし眺めて気持ちを落ち着かせた。

「こんなものが欲しい」と持って行った見本のハトメを出して言うと、さすがにそこは問屋だ。一箱売りで10000個からの単位での販売だと言う。先にそれはだいたい聞いていたので納得のうえ、さっそく注文した。

他にもリボンのショールームのような綺麗な問屋さんの「木馬」や人形の体をつなぐ時に使う丸ゴムを売っている問屋さん、「内田武雄商店」に行った。ここは店先にいるご主人の年齢が高いので、後を継ぐ方はいるのかしら、と少し心配になった。

次の日ハトメの箱が送られてきた。どんなに大きいのだろうと思っていたら、注文した2種類30000個はタバコの箱8個分くらいの大きさだった。ひとまず、当分先までの人形の材料の準備ができて安心した。

『三洋商会』 台東区三筋1ー1ー17

『木馬』 台東区蔵前4ー16ー8

『内田武雄商店』 台東区柳橋1ー13ー5

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by hirokodoll | 2007-12-28 16:25 | 人形の素材 | Comments(0)

『グランパパ』

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16日日曜日、夜のテレビの報道番組の中で、俳優の津川雅彦さんの経営するおもちゃ屋さんの「グランパパ」が、数カ月前倒産の危機に追い込まれ、やっと再生の新たな道を歩み出している、というのをやっていた。大変な状況にあったのだとあらためて知った。

私の人形は15年くらい前から「グランパパ」の青山本店に置かせていただいていた。きっかけは、銀座で個展をしていた時に、偶然観て下さった方が、何かきっと勉強になるだろうと、市松人形師の藤村明光さんのところへ、連れていってくれたところから始まる。後日、仕事場へおじゃまして、挨拶するなりひとことめに、「私、人形で食べられるようになりたいんです。」と言ってしまった。想い出すと、顔が赤くなりそうに照れくさいが、女性が人形を作っていると趣味だと思われてしまうんじゃないか、と、思って言ってしまった言葉だった。生意気にもとれるそんな言葉を、受けとめて下さった藤村さんは、人形の写真を見て、グランパパに合いそうだと、紹介して下さった。

それから「グランパパ」に常に5、6体人形を置いていただいていた。いつお店に行っても、可愛らしいディスプレイをして下さっていて、まわりのドイツなどの海外の木のおもちゃや、味わいのあるおもちゃの中で、私の人形も楽しそうに見えた。お店の温かい、夢に包まれるような雰囲気から、津川さんのおもちゃにそそがれる、溢れるような思いがつたわってきた。

なんとか共同経営というかたちで『グランパパ』は再出発ができてほんとうによかった。今、人形はいったん家に戻っている。いつか、また置いていただける日がくることを願っている。

            

『グランパパ』のホームページ

                    

写真は初めて人形を置いていただいた時のおひろめフェアーの様子とお知らせのハガキ


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by hirokodoll | 2007-12-21 17:29 | 人形の展覧会 | Comments(0)

『グループ生き粋』

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先日、浅草で以前参加していた「グループ生き粋」のメンバーと、その他お扇子、友禅染め、銀のかんざし、など伝統的な仕事の職人さん24名の賑やかな宴会に出かけた。

「グループ生き粋」というのは、1995年から2000年まで、5年間という期間を決めて、主に銀座の松屋デパートで1年に1回展覧会をするために集まった15人くらいの会だった。市松人形をはじめ、木彫、江戸てぬぐい、日本刺繍の方などに混じって私も創作人形を出させてもらった。

そのころ、度々会合の折りに浅草へ行っていたのに、久しぶりに浅草の駅におりると、行き交う人の向こうには羽子板市の飾りが見え師走の風景とクリスマスの風景が重なっていて、独特な空気の濃さに圧倒された。日常から、気ずいたら観光地にいる、不思議な気分になった。あの頃は、きっとそんな空気を感じとる余裕すらなかったのかもしれない。

1年に1回、しかもひとりあたり畳み4畳くらいのスペースで発表するのは、作るのが遅い私にとって必死だった。デパートのお客さんの反応のし方も、画廊でのお客さんとは違う厳しさがある。展示の仕方、値段との折り合い、みんな初めて経験することだった。今になってふりかえれば、もっと慌てないで考えればよかったのに、と思うが、ただただ夢中だった。

今年5月に柴田悦子画廊で個展をした時、松屋の時に出会った方が何人もいらして下さった。もう何年もたつのに、覚えていて下さって、ほんとうに心から嬉しかった。貴重な経験をとおして、得たものを大切に。そしてどんな時でもいつも人形に対する気持ちを見失なわないように、作っていかなくてはいけないとあらためて自分に言い聞かせている。


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by hirokodoll | 2007-12-14 16:45 | 制作の想い | Comments(0)

ドール・フォーラム・ジャパン

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日本にただ唯一あった創作人形の専門の雑誌「ドール・フォーラム・ジャパン」が、残念ながら今年12年間の幕を閉じた。銀座のギャラリー緒方での個展の時、編集長の小川さんに初めてお会いし、創刊号に載せて下さって以来のおつきあいとなった。

まだインターネットも、それほど一般的でなかったころ、小川さんがお力を尽くして下さったお陰で、東京都の現代美術館で、「球体関節人形展」が行なわれた。それがきっかけとなり、ずいぶん創作人形に興味を持って下さる人の枠が広がった。その影響力の大きさは、小川さんの人形に対する強い思い、多くの理解者を得ようという思いの大きさでもあるのだと思う。

グループ展の時なども、たびたび掲載していただいて、札幌や、旭川など、知り合いのほとんどいないところでも、私の人形を「ドール・フォーラム・ジャパン」で見て知っている、という方に出会えて、心細い場所でほんとうに嬉しかった。人形展の情報だけではなく人形について、いろいろ考えさせられる記事もいい勉強になった。

ドール・フォーラム・ジャパンの事務局のあるところで、5年間「ノンクプラッツ」という画廊もやっていた。その画廊の最後の展覧会に参加させていただくことになった。33名のもり沢山の展覧会だ。他の人形作家の方にお会いできるのも、とても楽しみだ。

今後もサイトの方は継続し、人形作家を紹介していく活動は、また新たに展開していくそうです。

「ドール・フォーラム・ジャパン」のホームページ

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「ノンクプラッツ」クロージング展12月9日(日)~12月24日(月)

詳しくはノンクプラッツのホームページを御覧下さい

下の写真は出品作品

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by hirokodoll | 2007-12-07 19:22 | 人形の展覧会 | Comments(0)