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古いファイル

個展3日目。柴田悦子画廊のお仕事を手伝ってらっしゃって、ご自身も作家であるNさんが私の一番最初の個展のDMに興味をもって下さったので、嬉しくなってダンボール箱の奥から色あせたほこりっぽい古いファイルをひっぱり出して、画廊に持って行った。

20代の初めの頃の作品は、学生っぽくて青臭く思えて、ちょっと恥ずかしくてほとんど人に見せた事がなかった。なぜ恥ずかしいのか、と言うと頭で考えて作った作品だからだ。コンセプトが先走っていて技術がともなっていない作品だと思っていたからだ。

私が人形を作り始めるきっかけとなったのは、20代始めに四谷シモン、天野可淡、土井典といった方々の作品を見てものすごいショックを受けたからである。油絵の浪人生をしていた私は、ぐんぐん人形の世界に引き込まれていった。

といっても、すぐに人形ひとすじになつたわけではない。3浪もして、絵から急に人形を勉強したいと親に言っても、びっくりして仕送りがもらえなくなりそうだったので、渋る親をなんとか説得して、絵を勉強する創形美術学校という専門学校へ入学した。もうだいぶ、スネをかじったのにさらにかじり続けた。少し落ち着いてから7月に四谷シモンの人形学校へ入学した。親にはまだ内緒だった。

教材は石塑粘土をつけたり、磨いたり、胡粉を塗ったりと、人形の技術を学ぶもので一体仕上げるまでかなり時間がかかった。次の教材に進むのにもお金がかかる。結果的に教材はのろのろペースで作りながら、はやる心をおさえきれず自分でも作品を作りだした。

写真は130㌢くらいの作品。1982年、22才9月、古いファイルひとつ目の作品。

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by hirokodoll | 2007-05-25 17:16 | 人形の制作 | Comments(0)

今回の個展の展示方法のこと

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画廊の中に人形が飾ってある、というより、子供が「いる」というかんじにしたかったので、照明は少し落として、スタンドは使わないで人形を自力で立たせる事にした。もし、倒れても大丈夫なように布の下にもう一枚フエルトを敷いた。そして展示台の高さは、かなり低めにした。

人形の手ざわりや重たさをじかに感じていただきたかったので、できるだけ手にとって見ていただくようにした。視覚だけでの記憶よりも、手や体、五感をとおしての記憶の方がずっと実感が残るものだ。人形を手にとってそれぞれの想いを重ねていただけたら、と思った。

しかし人形の高さに、問題があった。ゆっくりと見ていただきたいのに、顔をよく見るには、かがみこまなくてはならない。これは苦しい姿勢だ。どおにかしなくてはならない。4日目から、5つの展示台に1つずつ低いイスを置いた。イスの高さには多少問題はあるものの、これで人形を膝の上にのせ1体1体と対面していただけるようになった。

銀杏色の展示台の前に緑色の布に包まれた低いイスが点々と置かれている様子を枯山水の庭の飛び石を思い浮かべると、驚くほど美しい表現で言ってくださった「柴田悦子画廊」の柴田さん。恥ずかしくてドキドキしてしまった。お風呂のイスだと気づきながらも、どなたもそれには触れずにいてくださって。なんともその優しさに体のしんから温まる思いだった。


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by hirokodoll | 2007-05-17 22:25 | 人形の展覧会 | Comments(0)

「個展」終了いたしました。

遠くからいらして下さった方、お忙しい中をいらして下さった方、心から感謝しております。人形をとおして、新しい出会いがあったり、懐かしいお顔にお会いできたり、とても意義深い個展となりました。暖かい励ましの言葉を頂きまして、これからもいっそう制作に励んでいきたいと思っております。

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by hirokodoll | 2007-05-14 19:01 | 人形の展覧会 | Comments(0)

「個展」開催中です。

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〜5月13日(日)まで 東京・銀座「柴田悦子画廊」にて個展をやっています。お近くにお越しのさいはどうぞお立ち寄りください。私は毎日、在廊しております。

東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F

画廊の場所等、詳しくはホーム・ページのインフォメーションを御覧ください。

『柴田悦子画廊』のホーム・ページ


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by hirokodoll | 2007-05-09 22:37 | 人形の展覧会 | Comments(0)

「個展」始まりました。

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5月7日(月)〜5月13日(日) 東京・銀座「柴田悦子画廊」にて個展をいたします。お近くにお越しのさいはどうぞお立ち寄りください。

東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F


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by hirokodoll | 2007-05-07 01:42 | 人形の展覧会 | Comments(0)

個展によせて「橋の上の子供」

2000年から桂の木で人形を作り始めて個展をするまで、7年かかってしまった。なかなか進まないじれったさと新鮮な喜びと新しい素材との初めての体験がぎっしりつまった7年間だった。

個展のタイトルはホームページと同じ「橋の上の子供」

橋には特別の思いがある。子供の頃住んでいた家と、学校の間には川があった。学校へ行くには毎日その川を渡らなくてはならない。家のある側と学校のある側のちょうど真ん中にある橋。守られている世界と、外側の世界の真ん中の場所。

ある日、10歳の私は次々と生まれる黒い渦が、橋脚にぶつかり白く砕け散っていくのを吸い込まれるような気持ちで見つめていた。あの時、自分とは違う無数の現実が、どうどうと、音をたてて時間に押し流されていくのを体全体で感じていた。吹き上げてくる風は冷たく頬に当たり、山は夕焼けを背に影絵のように横たわっていた。それはいつも母と並んで歩いて見ていた風景とは、もう違って見えた。

40年近くたった今、子供ゆえの言葉にできないせつなさを個人的な郷愁に留まらず、誰もがとおってきたこと、誰の心の奥底にもあるような、こと、としてとらえ人形に投影したいと思っている。


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5月7日(月)〜5月13日(日) 東京・銀座「柴田悦子画廊」にて個展をいたします。お近くにお越しのさいはどうぞお立ち寄りください。

東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F


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by hirokodoll | 2007-05-04 17:01 | 人形の展覧会 | Comments(0)