数日前までの、厳しい暑さがいくらか緩んで、夕方の風が気持ちよく感じられる。本格的な夏はまだこれからなのか、蝉の鳴き声が家の周りでだんだん大きくなってきた。
制作中の人形の手の平と足の平を作った。細部を作っていくことよりも、自分にとって、いかにリアリティーのある形に近づけることができるか、が大切なのだと思う。
丁度いい足の重たさを感じる形。プックリと柔らかくてたよりない手の平。温かくて湿気ている幼い子供ならではの質感。そういうものを表現する形を追い求めている。
紙ヤスリをかける時、色々な角度から見ながら磨いて、できるだけ形を大きくとらえていくように心がけている。